トップページに戻る PANASONIC 86120-47530(プリウス純正品) ラジオ部評価 (有)LSIサポート
パナソニック製のトヨタプリウス純正カーステレオ、[86120-47530]の ラジオ部を評価しました。 このカ-ステレオは、ZVW30系というプリウス(2009年~現在)の
ライン純正のモデルです。
フロントエンド部がBiCMOSのTEF6721、IF以降がDSP処理のSAF7730です。 NXPのDSPチューナーICとしては初期の頃のもので、 10年ほど前にリリースされたICだと思います。 なお、最近のNXPのDSPチューナーICは、LeafDiceと呼ばれる ロ―IFタイプのTEF7000 +SAF7741や、フルCMOSタイプの TEF663x,TEF664xがメインになっています。
ダイバーシティー構成になっています(ダイバー機能は未確認)。 基板は両面基板で、部品も両面に載っています。 ただし、裏面はCRチップ部品のみです。 メイン基板の右端にチューナパックが載っています。その左横 の大きなICがDSPです。 右下写真はチューナパックの拡大写真です。 フロントエンド部のみのパックで、出力は10.7Mhzです。 最近のシリコンチューナーと比較すると、部品点数が多いです。 ●外形は48.5mm×40mmです。 ●5mm角コイルを下記の部分に5ヶ使っています。 ①.FMRF同調(アッパー側イメージトラップ付の単同調回路) ②.FMMIX入力 3.10.7MIX出力 ④.VCO ⑤.AMANT入力 ●10.7Mセラミックフィルタを1ヶ使っています。 ●クリスタルは20.5Mhzです。 ●FMRF部は(アッパー側イメージトラップ付)の単同調タイプでLNA用のディスクリーFETは、なしです。 ●AMRF部はLNA用にディスクリートのFETを使っています。 特性面での特徴
1.F特がフラットではなく、1Khz辺りが強調されたF特になっています。 BASS,TREBLEでフラットまで補正しきれませんでした。 測定は、BAS[+3],TRE[+2] VR[45]の設定にて行いました。 また、FM時はラウドネスも機能しているようです。
弱入力で変調off時、IFFILTER帯域幅を狭くして感度UPをはかっっていますが、 4.5dBuです(波形を見ると帯域制御なければ10dBu位の実力か?)。 ダイバーシティーのアンテナ切替回路で1dBほどのロスを考慮しても悪い気がします。 3.DSPチューナーらしく、S/N、歪率、選択度が優秀です。 FMで2ポイントあり実用感度が約3dB悪化します。 このうち1ポイントははっきりしたビートではなく感度だけ悪化しました。 AMはビートナシです。 5.FMRF部が同調回路タイプのため、離れた妨害時の特性が良好です。 6.AMの弱入力ハイカット機能があります。そのため、400hzでの実用感 7.ノイズキャンセラ(ノイズブランカ)はFM,AM共に機能しています。 8.SEEK時間は FM:76M~90M 100Kステップで一周 約9秒、STOP感度は21dBu、 AM:522K~1620K 9Kステップで一周 約8秒、STOP感度は31dBu、です。
10.FM 、 SUB+PILOTで100%時、入力変動すると波形がつぶれて元に戻りません。 IFFILTERが狭くなり、復帰できないためと推測されます。 下表にポイントデータを示します。
トップページに戻る 以下にカーブデータを示します。
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