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AMチューナー(カーラジオ)感度についてHEADLINE

2013/2/4

AMの感度の単位

 カーラジオのAMチューナーの感度は、[dBμ][μV]などの電圧の単位で表されます。FMで使われるような[dBf]という電力の単位は使われません。

理由は、AMは入力インピーダンスが高く、何Ωか決まっていないため電力では表せないためです。

[dBμ][μV]の関係は、0 dBμ=1μVです。

標準信号発生器のEMF(開放端電圧値)で示しています。 


AMチューナーの実用感度とは

 AMの実用感度は、標準信号発生器からダミーアンテナを介してカーラジオに信号入力し、変調1khz(400hz)変調度30%時、S/Nが20dBとなる入力レベルを示しています。当然、値が小さいほど高感度のチューナーになります。カーラジオのAMチューナーは、かなり高感度に設計されており、一般的な実用感度値は、2330dBuくらいです。また、下記の構成具合によっても感度的に有利不利があります。


LNAICに内蔵か外付けか→内蔵の場合は悪化気味になります

 AMLNAIC内蔵化は、シリコンチューナーにとって最も難しいは部分だと思います。NF1dB付近かつ大ダイナミックレンジのAMPが要求されます。感度悪化なしにLNAICに内蔵することは容易ではありません。

RF同調回路があるか省略されているか→省略されていると悪化気味になります

 LNA出力部のRF同調回路のことですが、RF同調回路があると妨害を抑圧出来るのでLNAゲインを高く設定することができ、感度的に有利になります。20年ほど前から省略されるのが一般的でしたが、最近は、LNAIC内蔵で特性悪化に伴い、キャパシタバンク(IC内部で容量値切替)を用いたRF同調回路という形で復活しているICがあります。

●弱入力ハイカットコントロールが機能しているか→機能していると変調400hz時有利(ただし1hz時では関係ない)になります

 実用感度付近の入力レベルでハイカットするため、400hzで測定時、実用感度が2dB程良くなります。ただ1hzでの測定では(ハイカットすると1hzそのものも落ちるため)実用感度が良くなることはありません。そのため、私がAMの実感を測定する時は、ハイカットの影響のでない1hzで測定することにしています。

●デジタル信号処理などでノイズリダクションが機能しているか→機能していると有利(ただし違和感発生を伴う)になります

 これも公平に比較するため、機能off出来る場合は、offにして測定しています。

 

AM用ダミーアンテナについて

 カーラジオのAMチューナーの測定は、下図のダミーアンテナを標準信号発生器とAMチューナーとの間に入れて測定します。

      【Fig カーラジオAMダミーアンテナ】
      
カーラジオのAMダミー(疑似)アンテナ回路


 車メーカーによっては、上図のC265pFが60pFの場合もあります。このダミーアンテナで17.5Bのロスが発生します(ダミーアンテナありなし時のシグナルメータ電圧で実測時)。また、ダミーアンテナの出力部はインピーダンスが非常に高いため、ダミーアンテナとAMチューナーとの間の同軸ケーブルが長い場合は、その容量成分で信号が落ちてしまいます。よってダミーアンテナとAMチューナーとの間の同軸ケーブルは短くして測定します。カーステレオメーカーによってはダミーアンテナとカーラジオ間の同軸ケーブルの容量分も含めてC65pになるようにトリマコンデンサを用いて調整しているところもあります。

 また、海外の車メーカーでは、上図と違う独自のダミーアンテナを定めています。更に中国のカーステレオメーカーによってはダミーアンテナなしに、標準信号発生器とAMチューナーを直接接続して測定しているところもあります。